ブログがおもしろかった方はぜひクリックしてください!

ブログがおもしろかった方はぜひクリックしてください!→ 人気ブログランキングへ

2015年1月1日木曜日

年末年始のごあいさつ


 私の佐賀大学総合診療部での3年目が終了しました。今年も興味深い症例や難しい症例が多く、苦労をする事も多かったけれど勉強にもなり楽しい一年でした。在院日数は約10日にまで縮まったため、日々の入院患者数は少なかったものの回転が早く、サマリーやDPCなどの事務仕事でも苦労をした事と思います。私が診療記録センター長も兼任しているので厳しい事も言いましたが、サマリーの2週間以内の完成率が95%以上であった事は一応合格と言えると思います。研修医や学生の教育にも大変頑張ってくれたと思います。卒後臨床研修センター長の立場からも感謝したいと思います。富士大和温泉病院内の地域総合診療センターは、高齢者医療の研修場所や大学病院の後方ベッドの役割に加え重症の頭蓋内感染症などの疾患にも対応するなど、2次病院としての役割をきちんと果たしてくれました。
 研究面では、今年の学位取得には間に合わなかったものの、福森君の論文が採用されました。来年には学位取得になります。また、藤原君の論文は、投稿後マイナーな変更を求められている状態です。さらには多胡君と江口尚子君の論文も投稿直前です。来年は学位取得の報告がいくつもできそうです。昨年予告していた症例報告は、徳島緑君の英文が2報、徳島圭宜君の英文も1報掲載されました。他にも江口仁君が研究論文、症例報告共に英文で、多胡君、相原君、朝長君が日本語で執筆中です。3年目にして皆さんに論文を書く事への意欲がはっきりと見えてきた事は本当にうれしい事です。百武医局長が見事に科研費を獲得した事も研究面でのうれしいニュースでした。総説については、昨年予告していた、山下が編集した「診断と治療」という雑誌の救急に関する特集号が出版されました。吉岡経明君と多胡雅毅君にも書いてもらいました。大変良い出来になったと自負しています。  
 国内の学会発表は、今年からプライマリ・ケア学会、日本内科学会に加え、日本病院総合診療学会にも力を入れ始めました。今年は総会に、プライマリ・ケア学会以上の4演題を採択されました。学会の内容を考えると、プライマリ・ケア学会から日本病院総合診療学会に軸足を移す事になりそうです。また、今年もアメリカの総合診療学会で発表しました。サンディエゴはとても良いところで、大変楽しい学会でした。きたはたの大野先生と内藤君のInterest groupでのoralも含めて合計6演題をアメリカで発表した事は立派の一言です。個人的には症例検討会で診断を当てて大きな拍手をされた事は思い出になりました。一緒にいた多胡君、内藤君、相原君もみんな診断をわかっていたのですが。来年はトロントのSGIMに加えて、イスタンブールのWONCAにも挑戦します。百武医局長の海外デビューも楽しみです。
 今年の同門会も盛り上がりました。富山大学の山城清二教授に講演をお願いしました。教室出身の教授の講演を聞く事は、皆さんの刺激になるようです。来年は総合診療部の前身とも言える一般内科講座出身である弘前大学総合診療部教授の加藤博之先生に講演をお願いします。今年は佐賀の総合診療部出身の小田先生が医学教育の教授に決定するといううれしいニュースもありました。歴史的に教授を輩出してきた総合診療部は日本でも他にはほとんど存在しないと思います。忘年会も盛り上がり、大変楽しい時間を過ごすことができました。
 毎年繰り返しますが、医局員のみなさんは今年もよく頑張ってくれたと思います。本当に良い年でした。皆さんのような仲間と一緒に働ける事に心から感謝しています。今年の入局も2名の予定です。新しい人たちの教育にもしっかりと取り組んで行きましょう。それぞれの研究テーマも徐々に決まってきていますので、しっかりと発展させて行きましょう。みなさん今年も本当にありがとうございました。来年もよろしくお願いします。
総合診療部  山下 秀一