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2011年11月6日日曜日

ティアニー先生

先週,ティアニー先生の講演を聞きにいったので,簡単に報告します.
(提示された症例を,ティアニー先生が解決していくというものです)

症例は30代,男性
20年来のScがあり,プロブレムは1週間持続する発熱です.

まず先に,Scのため病歴が十分に取れていないかもしれないことを
ティアニー先生は強調されました.

次にサルコイドーシスと診断された既往があるという情報から,
「サルコイドーシスと診断されて,実は結核だったという症例を
 2例見たことがあるけど,そんなことはないよね?」
と,早くも核心をつく発言あり.経験豊富であることが分かります.
また,「前医の診断を鵜呑みにしてはいけない」 ことに気付かされます.

さらに「肉芽腫性疾患には100種類以上ある」とのこと.
病理にも詳しいティアニー先生,おそるべしです.

身体所見ではリンパ節腫脹を認めるのみでしたが,5年前の生検結果を
取り寄せると,結核も完全には否定はできないとのコメントが・・・

クオンティフェロンは弱陽性でしたが,「診断的治療始めた方がよいで
しょう」とティアニー先生.

実際に治療を始めたところ,翌日には解熱!
見事な問題解決でした.

他にも,
「本当にScなのか?,Willson病が隠れていてSc様に見えることがある」
「精神疾患の患者は他の病気を合併していることが多い.まっさらな目で
 見ることが大事」
など,いくつかのパールを披露してくれました.

ティアニー先生は世界でも著名な先生で「診断の神様」と呼ばれています.

英語が苦手なので,通訳なしではわかりませんが,「世界の一流」に触れる
機会はそうないので,みなさんも一度「世界の一流」に触れてみることを
お勧めします.


                                                                      総 合 : 吉 岡

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