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2010年10月25日月曜日

緩和ケア研修会について

こんにちは。
三瀬診療所 西です。
 
私も10/17・24に行われた緩和ケア研修会に出席しました。
 
研修の内容はオピオイドや鎮痛補助薬の使い方、副作用対策に加え、心のケアやコミュニケーション、地域連携についてなど幅広いものでした。
 
大学や県立病院の総合診療部や専門診療科で働いているころ、地域の二次病院で働いているころにもそれぞれ『がん』の患者さんを担当してきましたが、今地域の診療所に働く立場で『がん』の患者さんをあらためて診ていると、大きな病院に勤めているときとは違った問題点にぶつかることも多く、今回の研修会は参考にな る点がとても多かったように思いました。
 
大病院の外来、病棟は急性期の患者さんであふれ、その中にあって「もう打つ手がない」と判断された患者さんが、「主治医に見放された」という思いになることがないよう、また地域でも質の高いケアが提供できるよう、きちんとした連携が必要だと再確認しました。
 

2010年10月24日日曜日

総合診療について考える(6)

 本日,緩和ケア研修会の後半部分に参加してきました.今日は,「既に進行していて手術不可能な癌」の告知のロールプレイをしました.設定された患者と同じ年齢で家族構成も似通っていたため,患者役をやっていて,非常につらく,気分が悪くなりました.「先生,お願いだから,今日はここまでにして(これ以上話さないで)」という感じでした.患者さんのつらさは想像を絶するものだろうとあらためて感じました.
 さて総合診療医はコミュニケーションのエキスパートと思います.しかし,コミュニケーションは医師の基本スキル,必要条件であり,その「専門性」は誰も認めてくれないでしょう.従って,それを認知してもらうには,院内での教育・啓蒙活動などに積極的に参加していく姿勢が大事と思われます.
 緩和ケア研修会のファシリテーターは麻酔科,精神科の医師が多かったですが,そういう意味で,総合診療医の出番のひとつと思いました.(暁の超特急)

2010年10月23日土曜日

佐賀市ヘルスサポート事業

こんにちは。
三瀬診療所 西です。
 
昨日は佐賀市の新しい事業である『ヘルスサポート事業』の説明会に参加してきました。
 
現在、40歳以上74歳以下の国民健康保険の方は自己負担1000円で特定健診を受けることができますが、全国的に受診率の伸びが芳しくなく、どの自治体も頭を悩ませています。
 
その解決策の一つとして佐賀市が厚生労働省と協議の上考え出したのが、『ヘルスサポート事業』。かかりつけ医を受診した際に行った血液検査を活用し、患者さんの自己負担を無料にして、特定健診の受診率を上げて行こうというものです。
 
昨日の説明会では
・ 問診やレセプト業務が煩雑になる
・ 一部自己負担金が生じるため、本当に患者さんに利点があるのか
といった問題点の指摘があっており、私も実際行った場合の患者さんの自己負担の金額、事務手続きのシュミレーション等を早速行ってみる必要があると考えました。
 
わが三瀬村では小さな自治体であることの強みを活かし、特定健診については他の自治体の約2倍にあたる50%強の受診率ですが、それでもふたりに一人の方が健診を受けておられず、糖尿病や高血圧、肝炎などの病気が知らず知らずのうちに悪化していることがよくあります。
 
地域のかかりつけ医として、診療所にかかられている方だけでなく、健診や受診をされていない方の健康状態についても思いを馳せた一日でした。
 
          三瀬診療所 西
 

2010年10月22日金曜日

ウェブカンファ〜発熱、皮疹、倦怠感〜

久しぶりにウェブカンファに出てきました。

ウェブカンファと言って皆さん通じますでしょうか。インターネトを通じて、テレビ電話のようにして、月に1回、遠くの総合診療部の先生方と、珍しい症例、そこから学んだことなど、を提示し合います。今日は佐賀大学からの紹介でした。

症例は発熱、皮疹、倦怠感。M先生の粘り強い診療の結果、犯人は成人スティル病でした。振り返ると典型的から1、2欠けた症例でも、その1、2が重要で、その時犯人を捕まえるのは難しく、見切り発射で治療に突入するか、時間はかかっても正体をきっちり見極め治療に入るか。今回は、患者さんの全身状態から、慎重に後者の選択となった様でした。

「好発年齢に騙されることが多い」という他大学の先生の発言に先生方、大頷き。臨床診療で好発年齢や典型を考えるのは、鑑別疾患を考える上で当然のことですが、それにとらわれすぎてはいけないんだな。

刺激になりました。うずうずしますが・・・もう少し。またカンファレンスお邪魔します。

                       しぇろ

無事!

Webカンファレンスが本日は無事始まりました!
内容はまた後ほど(^_^;)

三瀬診療所よりはじめてのお便りです!

こんにちは。
佐賀市立国民健康保険三瀬診療所 内科 西です。
はじめてのお便りですので、三瀬村の紹介を少し。
三瀬村は佐賀市北部にあり、福岡県との県境に位置します。
最近、女優の深津絵里さんのモントリオール映画祭での受賞で有名になった映画『悪人』でロケ地になったことから、ちょっぴり知名度があがりました。
映画では殺人事件の現場でしたが、三瀬村は大自然に囲まれ、たくさんのおいしい食べ物もあり、とても心地のよいところです。おすすめの食べ物についてはまた追々書きたいと思います。
三瀬村の人口は1500人弱で、65歳以上の方が全人口の31%を占め、過疎化、高齢化が問題となっています。
当三瀬診療所は、65歳以上の方の約4割の方に利用していただいており、かなり地域に密着した診療所といえると思います。
私も赴任して約2年の間にたくさんの方々とふれあい、様々な経験させていただいています。
大学病院などの大きな病院でしかできないことがある一方、地域のかかりつけ医だからこそ出来ることもたくさんあり、今後このブログでもお伝えできればと思っています。
三瀬診療所  西

2010年10月18日月曜日

総合診療について考える(5)

昨日,Y先生と共に,緩和ケア研修会に参加してきました.「オピオイドを開始する時」,というセッションで,久しぶりにロールプレイをしました.3名で,医師役,患者役,観察者を交代でするのですが,参加者は医師だけではありません.「お医者さんが先に,医師役をやってはどうか」ということで,最初に医師役をしました.「通常通りやれば大丈夫だろう」と思っていたのですが,「先生,麻薬って何ですか?」という患者役の問いに,うまく答えられず困りました.観察者から,「後半,相槌をうったり,オウム返しをしたりということが少なかったです」と言われ,納得.返答に困ると,共感する余裕がなくなるということなのでしょうねえ.ところで,素人の人に,「麻薬」ってどう説明します?
ファシリテーターに質問したのですが,あまり明確な答えは返ってきませんでした.(暁の超特急)

2010年10月17日日曜日

マヒドン大学 熱帯医学

10/13に沖縄県立中部病院時代の先輩の森 博威先生と個人的に飲みに行きました〜。
森先生は2010年4月よりタイのマヒドン大学(アジアの熱帯医学の中止となっている施設)に行かれており、DTMH(Diploma of Tropical Medicine & hygiene)コースを終了され、今度熱帯医学のPhD(博士)コースを受けられます。2010年度は日本から9名留学されているとのことです。
総合診療部でも稀ではありますが、マラリアやデング熱に罹られた患者さんが入院されることがありますが、タイは流行地なので、直接お話が聞けたことは非常に勉強になりました〜。
もし佐賀大学医学部で熱帯医学に興味をもたれている方がいましたら、松永にご連絡ください〜(森先生を紹介するだけですけど・・・)。(松永 諭)
 
マヒドン大学2010年度DTMHコースの先生方が作られたホームページ(タイ留学の話でとても面白いです。お勧め!)http://blog.livedoor.jp/mahidolkai2010/
マヒドン大学ホームページhttp://www.mahidol.ac.th/
 
ちなみに九州であれば長崎大学の熱帯医学研究所も有名ですよね〜。ホームページhttp://www.tm.nagasaki-u.ac.jp/nekken/

Internal Medicine In-training Exam

報告が遅くなりましたが、10/3(日)にInternal Medicine In-training Examを受験してきました〜。
場所は福岡徳洲会病院で行われました。時間は午前中9:00-13:00、昼食をはさんで午後14:00-18:00でした。
問題数は午前4時間で170問、午後4時間で170問、マークシート方式でした。単純計算でいくと1問1分30秒程の時間がありますが、慣れていないと時間が足らないぐらいの分量かと思います。
問題は内科の問題で日本の総合内科認定医試験の問題のような内容だったと思います。(少し時間がたったため記憶があいまいですみません〜)「大腸内視鏡検査を何歳から何年毎に実施するか?」など米国での実施の仕方を知らないと解けない問題もありました〜。(逆にこの手の問題は問題集で勉強していれば解けるかと思います。)
福岡徳洲会病院の先生方も数名受けられており、「2名程で受けるんだろうなあ」と思っていたのでびっくりしました。試験の合間にお話などもして、モチベーションの高さにまた刺激されました〜。受験料は受験人数にもよるのでしょうが、1万円前後とUSMLEに比べると良心的で、公式な試験ではないと思いますが、一度力試しに受験されることをお勧めします〜。
ちなみに私は勉強する時間がほとんど取れなかったので「Kaplan Internal Medicine Question Book」を解いて受験しました。500問と量もそんなに多くなかったのでお勧めです。問題集に出ていたような問題も本番に出題されていたかと思います。ただしこのやり方が正しいのかどうかは自信がありません〜。Kaplanの問題集が早めに終わったので、HARRISON'S INTERNAL MEDICINEのSelf-Assessment & Board Reviewにも手を出したのですが、私には問題が難しくて(他の先生でも難しいと思うけどなあ・・・)、どんどん自信もなくなってきたので、途中ですっぱり断念しました〜。本番の問題レベルから考えると、すっぱり断念しててよかったと後では思いました〜。
ご興味があれば福岡徳洲会病院さんのブログでも掲載されておりますので、覗いてみてください〜。(松永 諭)
福岡徳洲会病院さんのブログ ameblo.jp/fukutokukenshu

2010年10月14日木曜日

七山診療所通信 vol.4

七山診療所の阿部です。今回は久しぶりの投稿です。
vol.4は七山の診療所事情について記載しようと思います。七山診療所は旧七山村の中心部に位置しており、患者さんは徒歩や自動車、バス、タクシーで通院されます。
午前中はそのような患者さんを診察して、午後からは在宅の患者さんや施設入所者の往診に回ります。
しかし、往診は点数も高いですし、基本的には年金で生活されている高齢者の方が多いので、患者さんの負担を減らすことも必要です。
以前にも記載しましたが、七山は意外に広く更に山奥のとある集落では交通手段を持たない高齢者の方々が沢山いらっしゃいます。
元々と言っても戦後少しくらいまでのようですが、七山にも4,5人くらいの医師が各集落に分散していたので診療がなりたっていたそうです。
現在は当院しか残っていませんので、そのような山奥の集落に対しては診療所を別に開設して診療にあたることで患者さんの負担軽減を行っています。
診療所といっても、写真のように廃校になった池原小学校(父が始めたときは現役の小学校でした)の隣にある多目的施設の一室を借りて最低限の設備だけがある場所になっています。
ですから、検査が必要になると家族や親せき、ご近所さんに七山診療所まで連れてきていただかないといけないというネックはあります。
まぁ、そのような頼るのは聴診器と血圧計だけの池原診療所ですが、ここで毎週木曜日の午後に外来診療を行っています。
今回UPした写真は、その池原診療所のある小学校と診察室です。ここは、診察台や机、椅子がかなりレトロでいい感じです。

2010年10月6日水曜日

剖検所見会がありました

10月5日 剖検所見会がありました。

残念ながらWeb上では詳しく書けませんが、今回の症例は、多発癌転移でした。

珍しい心筋の転移があるとのことでした。
「血流があるところに良く転移出来るな〜」と思っていたのですが、
病理学の教授は冠動脈経由で転移することがあるとのことでした。

病勢やCTの画像所見と合わせて、解剖所見を確認、フィードバック出来るので非常に有意義で、
1時間があっと言う間にたってしまいました。


剖検は遺族の気持ちとしては、出来るだけしたくない検査かもしれませんが、
医学の発展や、臨床、病理の教育に対して絶対必要なものと思っています。
市中病院では不能であるのが、非常に残念です。

患者さんを始め、皆さんのお陰で、勉強できる機会があります。
症例をじっくりと見直すいい機会ですので、是非参加をしてみて下さい。

今月の開催は  ◆10月12日 と ◆10月26日  予定です。
なんと珍しく今月は2回開催予定です!!開催時間は17時からです。

にこまるぱぱ

2010年10月5日火曜日

「在宅ネット・佐賀」立ち上がる!

佐賀県の在宅医療・ケアを支えるべく「在宅ネット・佐賀」が立ち上がりました!
 
立ち上げの会合に参加した様子を地域医療支援学講座のブログ「地域のあんしんを守りたい。」に載せていますのでご覧ください〜
 

在宅ネット・佐賀のHPはこちらです!
 
 
今月末の10月31日には第1回在宅医療推進フォーラム九州ブロック大会が福岡国際会議場で開催されます。
佐賀県からは、ひらまつ病院の鐘ヶ江先生(佐賀大学・総合診療部OB)と佐賀県看護協会訪問看護ステーションの上野看護師がシンポジスト参加されます。
在宅医療に興味のある方は、是非ご参加ください!
 
(さかにし)

2010年10月4日月曜日

総合−放射線カンファレンスがありました

10月4日 毎月1回の  総合−放射線カンファレンス  がありました。
今日のお題は「尿膜管遺残」、「大動脈解離」の2例でした。

尿膜管遺残は時々出会う症例ですね。
放射線科の先生にワンポイントレクチャーもあって、理解がまとまりました。

大動脈解離は経過が非常に珍しい症例でした。

10月18日 8:00〜 は、救急−放射線カンファレンスが予定されています。
お題はまだ、はっきり決まっていませんが、総合の先生が救急外来で担当した症例かもしれません。

プライマリーに関わる、関わりたい医療関係者、学生さんにはお勧めです。
月曜の朝は忙しいと思いますが、少しだけ早起きして、是非参加してみてください。
放射線科の先生のワンポイントは臨床的に非常に面白いですよ〜(^^)/

by にこまるぱぱ